Nコードとは、緯度経度(世界測地系)と相互変換可能な全世界対応の座標系を指す。通常、4桁ー4桁のメッシュ番号で約5メートルの精度で位置特定が可能。Nコード取得簡易端末を利用することで、現在位置を測位し、Nコードの取得ができる。また、逆にNコードから場所を特定するには、Nコードマップから検索ができる。
山、川、海、道路上等、どのような場所でも位置特定ができるので、消防・防災・防犯・交通・観光等、位置情報が必要となる分野で活用できる。
目次
開発者 †
有限会社NCプロジェクト:http://www.ncproject.jp/main.htm
Nコードの必要性 †
位置情報というと住所や地名、目標物による方法が一般的ですが、山中、河川敷、海岸線、海洋部といった部分ではこれらの方法は正確な位置を表現できません。
専門家の間では緯度経度や19座標系といった座標が使われますが一般人には使い辛いものです。
携帯電話による110番、119番通報が急増し、通報者の説明では時間がかかる上、正確な位置を特定できないために防犯や防災面で大きな支障になっています。
そのため、どんな場所でも正確に位置を表現できるものが求められていました。
そこで、位置情報の基本である緯度経度を一般の人にも分かり易く、かつ専門的用途にも便利な形に変換したのがNコードです。
構造 †
- 図1のように東経170度を起点として地球を経線に沿って、60度毎に6つのゾーンに等分し、1〜6の番号を付けます。
- 図2のように60度の各ゾーンを経線に沿って36分間隔で帯状に100等分します。
- 図2の緑の帯は図3のように赤道から極点に向かうにつれ経度間隔は当該緯度の余弦値を乗じ た形で狭くなります。そこで赤道を起点にして経度36分の幅と同じになるように緯度が高くなるにつれて緯度の間隔を徐々に狭め、P部のメッシュ形状が正方形になるように南北半球に それぞれ150本の緯線に沿った線を引きます。すると 150本目の線は極圏との境界線付近になります。
- このようにして南北半球に合計300本の緯線に沿った線を引き、100本ごとにA、B、Cの3つの部分に分けると、両極圏除く世界が図4のように分割されます。
ゾーン分割の際、東経170度を起点にしているために、北米、EU圏をはじめ世界が文化圏ごとに非常にうまく分割されます。そしてA〜Cと同じルールを適用し、北極圏をXブロック、南極圏をYブロックと します。
- 各ブロック内はそれぞれが正方形(厳密には台形)の100×100のメッシュに分割されているので各ブロックの西北端を起点に東西、南北それぞれに00〜99までの番号を付けます。 そして東西、南北各2桁の数字を並べてできる4桁の数字をユニット番号とします。
- ユニットの大きさは約55km四方の大きさがあり、東京23区、川崎、横浜が一つのユニットに包含され、大阪府の大部分が収まる広い領域をカバーします。 そのためユニット番号は「電話の市外局番と同様に日常生活では不要になります。(ユニットが跨っても数字に連続性があり、 境界線付近でもその点を中心とした55km四方内では同一番号は出てこないためやはりユニット番号は不要です。)
- 次に各ユニットの中を、緯線、経線に沿って用途に応じて東西、南北に10〜10000程度にメッシュ化し、 西北端を起点にして東西、南北に100等分なら00〜99、1000等分なら000〜999という風にメッシュ番号をつけ、東西、南北の順に数字を並べます。
- 次図は東京都千代田区周辺地図にNコードのメッシュを重ねたものです。 国会議事堂は東西が575、南北が287ですからNコードは正確に表現すると 6A,4986/575-287となりますが、通常は6A,4986を省略できるため僅か6桁 で約50mの精度で表現できる事になります。これを各4桁にすると5mの 精度となり戸別にコードを割り当てる事ができます。
2006 ZENRIN 許諾番号:Z06B-第2468号
ShoubouWiki